BUSINESS

戦略的思考の具体的な考え方とその手順

戦略的思考とは何か、具体的にどう考えればよいのか、その思考のステップに
ついて書いてみます。

< 重要なことは、「目的→戦略→戦術」の順番で考えることです。(略)
戦略と戦術は明確に違います。
戦略レベルの話と戦術レベルの話は明確に区別しなければなりません。>

上記は『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』からの一部抜粋です。

『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』には、マーケティングの戦略的思考について
わかりやすく書かれています。
本書のキモといってもよい箇所でしょう。
簡単にまとめてみました。

■戦略用語の基礎知識
目的:命題、最上位概念
目標:資源集中投下の具体的な的
戦略:資源配分の選択
戦術:実現するための具体的なプラン

この用語の羅列では、この先にどう具体的に考えればよいかわかりません。
これをマーケティングに該当する英単語に置き換えるとパッと視界が開けます。

■マーケティングの場合
目的:OBJECTIVE(そのまんま目的)
目標:WHO(ターゲットは誰か)
戦略:WHAT(何を売るのか)
戦術:HOW(どうやって売るのか)

<決して具体的で発想しやすい戦術から考えないということです。
目的と戦略が定まらない限り、戦術に費やす時間は無駄になる可能性をはらんでいるのです。>

この思考過程は多くの人が陥りやすい行動ではないでしょうか。

今回挙げた思考ステップは、今すぐに仕事に役立つ思考方法といえるでしょう。

ビジネス・ドライバーを基準にして考える

<マーケターは目指している売上個数や売上金額を達成するために、
このようなモデルを使います。 
逆にうまくいくためには「認知率は何%いかなくてはならないか?」とか
「購入率を後どれだけ上げなくてはいけないか?」などと思案しています。
目的から逆算して、成功するための必要条件を理解しようとするのです。>

『USJを劇的に変えたたった1つの考え方』第3章の文章です。

ビジネス、営業を効果的に行うためのヒントというか答えそのものが書かれています。

ビジネス・ドライバーを考えながら仕事する。
これを実践するかしないかで結果は大きく変わってくるでしょう。

本書に書かれている基準軸として参考になる
ビジネス・ドライバーを挙げます。

  • 認知率
  • 店頭での配荷率
  • 店頭での山積率
  • 購入率
  • 再購入率
  • 平均価格
  • 購入頻度

ゲーム理論を学ぶとなぜ役に立つか

経済学部では「完全競争」の市場について早々に教科書に
登場し学びます。そして、「不完全競争」の市場については、
市場の失敗として紹介されるだけで学ぶことはほとんどありません。

しかしここで私も含め、「不完全競争」を学ぶ?「不完全競争」
て学ぶものなのか?と思われる方は少なくないのではないでしょうか。

しかし、『イノベーターのジレンマ 経済学的解明』の著者伊神満氏によれば、

この世の中はほとんどの競争が「不完全競争」なので、「不完全競争」理論を
知るということは、優れた世界観を手に入れることだといいます。

大半の業界では、それなりに存在感のある大企業がいて、
日々ぶつかり合っています。また、中小企業や個人事業の場合でも、
一見無数のプレイヤーがひしめいている「完全競争」のような
印象ですが、個別の町や個別の業種ジャンルに着目すると、
真に競合関係にある相手は実はそれほど多くありません。

ここでタイトルのフレーズに辿り着きます。

世の中の「不完全競争」を理解するには、ゲーム理論を使わないと
分析できない

と『イノベーターのジレンマ 経済学的解明』はいいます。

そして、シンプルな原則、

「ライバルは少なければ少ない方がいい」

ことを頭に叩き込もうと言っています。

また、この原則を学ぶ参考文献は
『競争の戦略』を挙げています。

※参考図書
『イノベーターのジレンマ 経済学的解明』

 

アンカリング効果

ビジネスにおいて、交渉事をする際に
知っておいたほうが有利な概念、
「アンカリング効果」について記事にします。(『ファスト&スロー』より)

日常的によく見られ、そして重要なこの現象は、
ある数値を考える前に何らかの特定の数値を示されると、
あなたの考えはその示された数値に引きずられてしまい、
どうしてもその数値から離れることが
できなくなってしまう
、ことをいいます。

交渉時には、アンカリング効果を狙って数値を提示する側と、
数値を示される側に別れることになるとおもいますが、、、

少なくとも提示する側でなくとも、何らかの数字が示されたら、
それがどんなものでも自分の頭にアンカリングしてしまうという事を
肝に銘じ、そのうえで交渉事を進めることが重要と言えるでしょう。

※参考文献

『ファスト&スロー』

キャッシュフロー計算書について学ぶ

キャッシュフロー経営について
読んだのでまとめてみます。

キャッシュフロー経営とは、その会社の現金がどう調達されて
どう使われたのかを把握する経営の事。

キャッシュフロー計算書には、以下の項目があります。

  • 営業キャッシュフロー
  • 投資キャッシュフロー
  • フリーキャッシュフロー

順にみていきます。

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローとは、売上から仕入を引いた値。
本業が生み出す現金を把握する。

投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローとは、設備投資など(ほかには株式投資などや売却もふくむ)
をした額の事。
基本的には、投資キャッシュフローはマイナスのほうがよい。
積極的に投資しているということだから、マイナスの会社は好調と考えられる。

フリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフローとは、営業キャッシュフローから
事業拡大に必要な設備投資などの投資を引いた値。
借金の返済、社債の償還、株主への配当など、必要なものを
払った後のお金のこと。

営業キャッシュフローを残すことは本業でうまくいっているかの指標となります。
営業キャッシュフローを残したうえでフリーキャッシュフローをみれば
その会社の姿勢がわかるといえるでしょう。
営業キャッシュフローが黒字でフリーキャッシュフローも大きな額が残っているとしたら
その会社は、未来への投資をせず現金をため込んでいると捉えることができます。

マクロ経済情勢によりますが、積極的な投資を行っている経営のほうが
リスクをとっているだけ将来性は化ける可能性があるといえるでしょう。