政治経済

DUPES ポール・ケンガー 江崎道朗先生に学ぶ

元ヘリテージ財団で現在は大学教授の
ポール・ケンガーが著した『DUPES』。

2010年に発売されたベストセラーの本書には、
第2次世界大戦前、戦中そして戦後において
ソ連・共産主義者に操られ、その利益のために
頑張ってしまっている人たちの事を「DUPES」
としています。

『ジーニアス英和辞典』によるとdupeとは
< ①だまされやすい人、ぼんやり者、間抜け >
となっています。

1950年代に起こったマッカーシズムにおいて
共産主義者と疑われた政治家・学者・芸能人が
次々と追放されました。
しかし、今ではその追放された中には共産主義者
ではなかった人物、つまり「DUPES」が多数
存在しており、一緒くたに摘発してしまったことを
現在のアメリカでは反省されています。

本人は共産党員でもなく、共産主義者でもないが、
共産主義に都合よく言説を吹き込まれてしまっている人、
結果として情報工作に加担してしまっている人
は実は現代にも多く見られる現象ではないでしょうか。

DUPES現象に対して江崎先生はこう言います。

<「お前はDUPESだ」と非難しても始まらない。
欧米では、インテリジェンスにおける情報工作、
影響力工作を学問として勉強していく必要がある
という動きが1980年代から始まった。日本の政治や
ジャーナリズムも大学でそういった学問を
勉強していく必要があるのではないか。>

※参考元

ブレグジット イギリス領とEUの国境 北アイルランド問題とは

川口マーン恵美氏が現代ビジネスで、
Brexitに関するコラムを書かれていて
勉強になったので、そのことを書いてみる。

英国が「Brexit」したら…やっぱりEUは瓦解するのか

ヘッドラインを追いかけてもよくわからないのが、
Brexitの最近の動向だったり、進捗状況。

今回はイギリス領土である北アイルランドとアイルランドの国境問題とは何かについて
以下にまとめてみる。

  • イギリス領土とEUとの唯一の国境が北アイルランド、アイルランドである
  • 現在は国境はないに等しい
  • 現在の合意はEUの強い要望により、2020年終わりまで北アイルランドはEUの経済圏とする
  • その後もよい解決法が見つからなければ、延長される
  • 英国内のBrexit強硬派にとっては、自領土をEUに委ねるのは、主権にひびが入る
  • だが、結論として解決方法がない

EUは、Brexitで損失を受けるのはイギリスばかりのように言っているが、
実はEUの損害も大きいという。
イギリスの経済力の大きさを考えればその通りだ。
Brexitがどこに落ち着くのかまだまったくみえない。