静学的、動学的という言葉は聞くことはありますが、
定義して説明するとなると戸惑います
。
『イノベーターのジレンマ 経済学的解明』から動学的についての
定義をまとめてみます。
まず静学的というのは、ある一時点の物事を切り取ることを言います。
これは「近視眼的」と同等です。
では、動学的はどうか。
「将来の利益を期待しつつ、今はコストを負担する行動」のことになります。
それは投資と呼ばれるものであり、「近視眼的」の対義語は「先験的」ともいいます。
ここで大切なことを教えてくれます。将来の利益とはいったい何なのか。
本書では村上龍氏の小説からしびれるフレーズを引用しています。
<自分が最も欲しいものが何かを分かっていない奴は、
欲しいものを手に入れることが絶対にできない。>
欲しいものではなく、最も欲しいものと言っているところを
見落としてはいけないと思います。動学的に行動するためには、
自分が最も欲しいものを徹底的に考え抜きわかっていなければならないのです。
そのベースがなければ、時間はただただ過ぎていき、
過ぎ去った時間はもう戻ってくることはありません。
※参考図書
『イノベーターのジレンマ 経済学的解明』